ヴィヨンの妻 桜桃とタンポポ
(C)2009 フジテレビジョン パパドゥ 新潮社 日本映画衛星放送
戦後間もない日本。小説家の大谷は、飲み屋・椿屋の酒代を踏み倒そうとする。妻の佐知はなんとか警察沙汰だけは許してもらおうと、椿屋に出向き、そこで働くことになった。生き生きと働く佐知。佐知の美しさ、明るさに惹かれて、椿屋はお客でいっぱいになる。外の世界に出て、佐知はどんどん輝きを増していった。大谷は、お酒を飲み歩き、借金を作り、浮気を繰り返す始末。小説家の仕事はしているが、家にお金を入れることはほとんどなかった。家ではあまり会うことのなかった夫と、椿屋では会うことができるようになった佐知。佐知は、そのことがとても嬉しく、幸せだった。そんな時、佐知に対して好意を持つ真面目な工員・岡田や、かつて佐知が思いを寄せていた弁護士・辻が現れ、佐知の心は揺れる。大谷は、そんな気持ちを知ってか知らずか、バーの女・秋子と姿を消してしまうのだった。何故、佐知は放蕩夫の大谷を許し、一筋に愛し続けるのか?